2022.04.17
造園技能士一級に合格しました
去年の2021年に造園技能士1級を受験してきました。
私は造園の学校を出ていないので、2級を受かってからの3年目の今年(2021年)が受験資格を満たす年でした。
1級は2級と同様、実地(作業&判断)と筆記試験があります。
作業試験は指定された区画内に建仁寺垣、蹲踞(つくばい)、延段、飛石、景石、植栽配置及び小透かし剪定を行います。標準時間は3時間で、それ以上かかるとオーバーした分だけ減点となり、3時間半で打ち切りとなってしまいます。
いずれの工程にも設定時間がありますが、あくまで参考時間です。
建仁寺垣:57分
蹲踞・筧:43分
飛石・延段:40分
景石及び植栽:20分
小透かし剪定:10分
出来上がり:10分 計3時間
建仁寺垣は点数配分、というか精度の高さを求められるので、私の場合は67分(10分オーバー)かけました。
よって(私の場合)、蹲踞と延段が時間短縮のポイントでした。
【延段】
【蹲踞】
写真のように使う石と並べ方を全て暗記することで、かなり時間を短縮することができます。
試験では石選びも評価の対象になると思いますが、試験本番に石を選んでいるようでは絶対に時間は足りなくなります。
覚えられるところは徹底的に覚えます。
他だと、使う時の飛び石の向きや、水鉢を置くときの向き、石を据えるために掘る土の量や感覚など。
従って自然と練習の量も必要になります。
本番の会場(長野の場合は松本技術専門学校)を使った練習は試験前の2週間。
2級の時は平日休みをとり、長野から通い5回練習しました。
1級では6回練習を行いました。
1回の練習で費用が1万近くかかるので馬鹿になりません。
ですが、1回で受かりたいなら練習は5回以上必要だと感じました。
なぜかというと、4回くらいまでは凡ミスが発生しやすいからです。本番で凡ミスが出ると間違いなく落ちます。
ですが、練習を5・6回くらいやると自信に繋がり、本番で余裕が出てきます。
本番で余裕があるかないかはメンタルの面で雲泥の差が出てくるので、受かりたかったら多少の時間とお金を犠牲にしましょう。
ちなみに下が練習2回目です。
整地もできてなければ植栽すら済んでいません。
延段のラインもガタガタですし、延段のあられこぼしの数も図面通りでないです。
イボ結びも傾いていて綺麗でないです。
上の写真は本番の時の写真なので、これで合格ラインです。
少し写っていますが、道具もスタート時の時と同じきれいな状態に並べてあります。
よく分かりませんが、1級になるとこういうことろも見られます。
写真では分かりませんが、竹垣は精度を出すのが重要なので家でも何度も練習しました。
・結びのスピード、見た目、切り揃えの長さ
・親柱と胴縁の立て付けの精度
・立子のかきつけスピード等等
竹垣に関しては絶対に練習が足りないので、自主練は必須です。
判断試験ですが、実技に意識を取られてこちらをおろそかにする人が多いとのことでした。
判断試験は161種類の植物から20種類の枝葉がそれぞれ花瓶に刺された状態で出題されます。
一つ一つ持ち時間があるので、時間ごとに移動して回答していくスタイルです。
やはり地域ごとに出される種類に偏りがあるようです。
長野会場では沖縄のような気候が異なり、長野で育てられないようなものは出てきません。
自生していなくても育てられるようなものは出てくるかもしれませんが。
私は以下のサイトにかなりお世話になりました。
紛らわしい樹種も、このサイトに判別法が載っていて、超おすすめです。
普段の勉強では、クリックでエクセルの値をランダムに振る関数を使って画像をランダムに並べ替え、判別練習を行いました。
長野に住む方で、実物を見たい方は塩尻にある林業総合センターをお勧めします。
全部ではありませんが、結構あるので参考になると思います。
筆記試験は過去問500選を3周すればほぼほぼ受かります。
造園施工必携もあれば過去問で間違えた時の参考書にもなるので鬼に金棒です。
ほぼほぼ過去問から出る形式なので、過去問をこなすのが無難です。
点数は100点満点中65点以上がラインとなります。
50問出題されるので20問は間違えて良いというかなり緩い設定になっています。
正直実技と比べてかなり余裕を感じてしまいそうです。
なんて思っていると筆記試験の勉強をおろそかにしてしまいがちになるので、寝る前に30分でもいいから毎日問題を解くことをお勧めします。
晩酌してる暇があったら問題解きましょう。
とりあえず私は受かって一安心しています。
次は施工管理の試験か…
資格というのは取って終わりでなく、使うことが重要だと言われますが、私はステップアップをする時の良い助けになってくれると思っています。
私は試験を通して知り合った仲間からさまざまな機会を与えられ、自分を成長させる機会に巡り合うことができました。
資格そのものが自分に利益を運んでくれる存在ではありませんが、必ずステップアップの助けになってくれると思います。
これから受ける人、受けようと思っている人にとってこのブログが役に立てたら幸いです。
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