2018.12.13
台杉の剪定方法
更新久しぶりです。 今年も長野市T様邸の台杉を剪定してきました。 市内ではたまに個人様のお宅に植わっている台杉を見かけますが、 普通に剪定されているものはあまり見かけません。 今回はそんなダメなパターンを重要なポイントと絡めて、イラストで紹介します。 その前に、弊社の方で剪定した台杉のBefore & Afterを載せます。 【Before】 一年剪定しないともさもさになります。 【After】 Beforeとよく見比べるとわかりますが、一番高い枝は一本落としてあります。 上の写真を踏まえて説明をします。 台杉で大切なポイントは三点。 ・穂先を整える ・取り木を育てる ・枝はえぐって取る です。 台杉の部位の名称ですが、下の図を参考にしますと、 まず一番下の台のように横に張った枝を“取り木” 垂直に立つ枝を“立ち木” 先端のふさふさした枝を“穂先” と呼びます。 【台杉の部位名称】 まず、ポイントの 「穂先を整える」 で間違った剪定を紹介します。 たまに見けるのですが、下の図のように穂先を球体状に刈り込んでしまうパターン。 まるで太陽系の惑星を配置したかのような不自然な形です。 【穂先を刈り込む例】 剪定者がオリジナルで施した場合も考えられますが、 台杉の背景を知ったうえで見るとどうにも違和感です。 穂先においては、弊社のAfter写真のように、 余分な栄養が枝葉に取られないように太くなった枝は落とします。 次に、 「取り木を育てる」 ですが、取り木は新しい立ち木を育てる大切な枝です。 なので取り木をしっかりと育てることが重要です。 取り木は手を広げたように薄く仕上げます。 これは余分な枝を抜き、透かして風通しを良くし、 日光を入れやすくして新しい立ち木が育ちやすいようにするためです。 その中でたまにみる失敗は、取り木の先端を伸ばしてしまうパターン。 下の図のように取り木の先端を伸ばしてしまい、 両手を万歳させている台杉をたまに見かけます。 【取り木の先端を伸ばしてしまうパターン】 本来であれば台杉というのは効率的に垂木を生産するための育て方です。 取り木の先端を伸ばして立ち木にしてしまうと、そもそも立ち木が曲がってしまって美しくないですし、 何より木の末端に栄養をいかせるために他の立ち木の成長を邪魔します。 取り木の先端の葺き芽はしっかりと除去し、長くなりすぎないように整えましょう。 最後に、 「枝はえぐって取る」 ですが、 これは立ち木の枝を掃う(枝打ち)ときの注意点です。 枝打ちを行うとき、はさみやノコギリできると切断面が一見綺麗に見えます。 しかし、立ち木の表面と同じ高さで切除すると、その箇所が後にかさぶたができるように盛り上がります。 ゆえに立ち木は凸凹しているように見え、美しくなくなってしまいます。 なので立ち木の枝打ちを行うときはなた鎌なるものを使用します。 【枝打ちの注意点】 上の図のようになた鎌を使って薄くえぐるように枝を掃います。 そうすると後に表面は盛り上がらず、綺麗な立ち木とすることができます。 以上、簡単に三点について説明しましたが、他にも細かいことはたくさんあります。 しかし、以上の三点はぱっと見で分かるような要素です。 ご自宅の台杉の状態が気になるかたはお気軽に【無料相談】からご相談ください。
弊社はダイスギの販売もしておりますので、購入希望の方も【無料相談】もしくは【お見積り】からお問い合わせください。
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