2020.01.17
日陰を意識した庭造り
今年は例年と比べ暖かい日が続いております。
雪も少なく、仕事がはかどり地球温暖化に救われるとは皮肉なことです。
さて、題にもあります「日陰を意識した庭造り」ですが、
簡単に言いますと、植物の特性に合わせて適材適所に配置するということです。
以前庭造りを進めていく中で、
「庭の真ん中にシャラノキを植えたい!」
という要望がありました。
しかしながらそこは一日中陽の当たる場所で、長野の気候といえど平地ではシャラノキは枯れる可能性があります。
このように、植物の適性を理解したうえで植える場所を選ばなければ、
折角買った植木も元気がなくなってしまったり、枯れてしまいます。
大切なことは庭の中の環境を把握することです。
・明るい日陰
・暗い日陰
・半日陰
まずはこのようにいくつかの環境に分類します。
【日陰の例】
「明るい日陰」とは、直射日光は射さないか、わずかに射す程度で明るさのある日陰です。
木漏れ日が射す落葉樹の下や、周囲が開けて空からの間接光が入る明るい場所。建物や壁、道路に反射した間接光などが得られる場所です。
「暗い日陰」は一日中陽が差さず、間接光も得られない日陰です。
建物に囲まれたスペースや、高い塀で日射しが遮られた場所などに暗い日陰はできます。
「半日陰」とは、一日数時間の日射しが得られる環境です。
明るい日陰よりも育つ植物が増えますが、夏場の強い西日が射す半日陰ではその限りではありません。
以上のようにご自宅のお庭の日陰環境を分類してみましょう。
次にそれぞれの環境に合った植物を日陰ごとにいくつか紹介します。
ただし、自身が成長し大きな日陰を作る中高木(ケヤキやモミジ、ヤマボウシ、その他針葉樹)は除きます。
・明るい日陰
ソヨゴ、ツバキ、ヤマブキ、アジサイ、トサミズキ、カレックス、イワミツバ
シラン、アスチルベ、ヤブラン、クリスマスローズなど
・暗い日陰
マンリョウ、ヤブコウジ、クサソテツ、ハラン、フッキソウ、ユキノシタ
クリスマスローズ、ベニシダ、アジサイなど
・半日陰
アセビ、クチナシ、バイカウツギ、アナベル、シュウメイギク、ギボウシ
アスチルベ、ガクアジサイなど
お庭に使う植物は膨大にあり、ここに書ききれませんが、ご自分で植えようとする場合は
日陰環境に考慮した植物選びと植え方をしなければいけません。
また本来であればここに
○土壌
○水捌けの良さ
○風通し
○地域の気象条件や標高
等も絡んできます。
もし判断に迷うことがあればネットで調べても良いですし、
お近くの植木屋さんに相談するも良いでしょう。
お庭の全体的なコーディネートでしたら是非お気軽に弊社までご相談ください。
お庭の構成に興味のある方は施工例も参考にしてください。
土壌や水捌けなど環境面からの庭造りは次回のブログにてお話しします。
参考文献:日陰をいかす四季の庭作り(発行者:高杉昇)
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