小森造園の「目指すシリーズ」 〜第一弾 庭作り〜

2023.02.15

小森造園の「目指すシリーズ」 〜第一弾 庭作り〜

今年は小森造園の「目指すシリーズ」を連載していきたいと思っています。

まずは第一弾 「庭作り」について!

 

庭作りといっても間口が広くて色々ありますから、できるだけ簡潔に…

できるように心がけます笑

 

まずは、小森造園では「庭作り」をどう捉えているかですが、

小森造園では「庭作り」とは環境作りだと捉えています。

別の言い方をすれば、「最も身近に始めることができる環境改善」です。

 

現代の住環境は、多くが自然的な環境を無視した作りになっています。

地下深くに支柱を打ち込み、呼吸のできないコンクリートの土台を据え、土に還らない材料ばかりで住環境を作っています。その土地の環境(地上、土中の両方)を考慮した家作りはほとんど見受けられず、特に大手建設業社などは数を作ってなんぼですから、その土地を考慮した家作りなど皆無です。

もはや家を建てるだけで環境を破壊していると言っても過言ではありません。

かなり尖った言葉で表現しましたが、現代においてこれは無視できないものづくりの一つと言えます。

現代建築のどういったところが家にも環境にも悪いのか少しお話しします。

 

まず昔と今の家作りの違いですが、それは家の基礎にあります。

昔は石場建てといって足場を固めた石の上に柱を据え、家の床下は地上から浮いた状態でした。

これにより通気性は良く、軒下も見ることができるためメンテナンスもしやすくなります。

基礎がコンクリートの場合、ほぼブラックボックス化するのでメンテナンスしにくく、湿気も溜まりやすいです。

降った雨も家側には浸透しにくくなるので庭の水はけは悪くなりがちです。

また家作りを行う時、造成地(畑や田を宅地にした土地)は強固な地盤にするために盛土をすることがあります。

それは周りの水はけや土中環境(生物の多様性)を考慮したものでないケースが多いです。

多くは粘土と石が混ざったものや、生物の多様性に乏しい土であることがほとんどです。

(石場建てに興味のある方はこちらの方々の投稿をご覧ください。

【綾部工務店 石場建てのすすめ】

長野の方であれば→【小坂建設 石場建てと免震構造】

 

とまぁ今の家作りは悪いみたいな感じで書きましたが、これは単なる短所であり、しっかりと長所もあります。

耐震性能は昔よりは良いと言われていますし、高気密高断熱の家に住めば昔の隙間風の多い家には住めませんよね笑

(耐震とは制震や免震とは異なり、構造の剛でもって地震から家の構造的崩壊を防ぐというもので、昔の家づくりにある免震や制震とはそもそも考えが異なります。興味のある方は上のリンクをご覧ください。)

 

このように、人が住むということは便利かつ安全でなければなりません。ある程度の環境を無視した作りもよしとしましょう。

重要なのは、現代建築ではどうしても逃れられない環境への負担(住む土地、住まない土地両方への影響)を外環境作りでどう挽回するかなのです。

そのためにあるのが「庭作り」=「環境作り」なのです。

 

では環境作り(庭作り)とは一体なんなのでしょうか?

基本となるのはもちろん住む人が心地良く住める環境です。

そんな環境はどんな環境でしょうか?私たちが癒され、いいなぁと思える環境とはどんな環境でしょうか?

ジメジメした水捌けの悪い土地でしょうか?

日差しが照りつける逃げ場のない土地でしょうか?

雑草が生い茂る鬱蒼とした土地でしょか?

一面に砂利の敷かれた土地でしょうか?

いずれも違います。住みやすい環境とは…  それはすぐそばにあります。

それは里山の雑木林の中にあります。

我々が住みやすい環境とは、生物の多様性が保たれ、土壌が生き生きとした環境なのです。

登山をする人はわかると思いますが、山の中は涼しく、風通しもよく、ある程度の湿度に保たれ、植生は豊かで、息をするだけでスッキリとした気分を味わうことができます。

まさに小森造園が目指す環境作りとは、「里山の雑木林」を再現することにあるのです。

これは単に雑木林にある木を植えることとはわけが違います。

もう一度言います。環境作りは単に植木を植えることではありません。

 

では具体的に環境作りとはなんなのか?

それはまた次回に書かせていただければと思います。

 

まとまったかな?

続きはこちらのブログになります。

【小森造園の「目指すシリーズ」〜第二段 環境作りとは〜】

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