2017.08.22
本社の石張り工事(完了)
本社のアプローチも宣伝の一つにならないかと思い、挑んだ工事ですが、
合間を縫っての工事で約1.5か月もかかってしまいました。
今回は自然石を加工し、敷くタイプだったので余計にです。
さて、ビフォーアフターの写真を載せようと思いますが、
ビフォーの写真が下の写真しか残っておらず、少し残念。
【Before】
【After】
同じようなアングルから撮りましたが、別の家のようです。
以下は反対側からの写真です。
【After-2】
【After-3】
今回は木曽石を不規則に並べましたが、このアプローチは、歩く人の気持ちを豪華な気分にさせてくれま
す。稀に石の表面にある錆がまた奥ゆかしい雰囲気を醸し出します。
このような自然石は、濡れた時が特に美しくなります。
石本来の味わい深い色が現れ、それが石ごとに少し違うため、アプローチの雰囲気もまた変わります。
敷石は茶庭の世界をルーツとしていますが、その汎用性は高く、現代の日本庭園、雑木の庭にも活用する
ことができます。今では敷石のアプローチにもたくさんの種類・デザインがあるので、その家、その庭に
応じた敷石の施工が可能となっています。
敷石によるアプローチが極端に少ない長野だからこそ、こういった日本庭園の手法を用いた趣のある空間
が流行ればなと、思っています。
では、追加で今回は石工事に使用する工具類の紹介をしようと思います。
下の写真の工具は主に用いる工具です。
①こやすけ
石を割るのに用いるノミの一種です。槌の部分の一方に刃があり、もう一方は頭と呼ばれます。柄は樫材あ
るいはカマツカやマユミなどの粘りのある材で作られ、取り外しができるようになっています。
下の写真のように、片手でこやすけの柄を持ち、歯を石の割る部分に当て、こやすけの頭をせっとう(②)
で叩き、割ります。これは「こやすけ払い」とも呼ばれ、造園施工では、自然石を用いる敷石や野面積みの
石の合端合わせの際などに行います。
【こやすけの使用法】
②せっとう
鉄製の小型の槌で、こやすけやたがね(③)の頭を叩いて石を割ったり削ったりするのに用います。
大・中・小の種類があり、叩き面は4.5~6㎝角で面取りがしてあります。
③たがね
石材用の小型のノミ。一般的には特殊鋼または炭素鋼で作られた六角柱たがねと平たがねがあり、石材の表
面のはつり(薄く削る)に使用します。
下の写真のように、たがねのお尻部分をせっとうで叩いて削ります。
【たがねの使用法】
④びしゃん
たがねなどで削った石材の表面を叩いて平滑に仕上げるのに使われる鉄槌です。この作業を「びしゃん叩
き」または「びしゃん仕上げ」と言います。
柄の長さが20㎝前後で、柄頭には、長さ15㎝くらいの槌がついています。
槌の端面には碁盤の目に切ったような突起がついています。下の写真のように16目(4×4)で4枚びし
ゃん、
【4枚びしゃん】
9目(3×3)で3枚びしゃんなどと呼ばれます。
【3枚びしゃん】
仕上げが進むにつれて枚数の多いびしゃんを使います。
最後に、石を確実に割りたい時や、まっすぐに割りたいようなときは、下の写真のディスクグラインダーと
いう工具で石に切れ込みを入れ、こやすけなどを使用して石を割ります。
【ディスクグラインダー】
今回の工事ではここに載せていない工具もいくつか使用していますが、それはまた次の機会にて載せようと
思います。
石工事は忍耐と根気の作業です。
石は叩きどころが悪いと意図しない箇所で割れてりまったり、ひびが入ってしまうことがあります。
根気強く、時には大胆に作業を行うのが石工事です。
たまに指をせっとうで叩いたりするとすごく痛いです。
【参考文献:造園施工必携、歩くことが楽しくなる飛石・敷石作法】
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